実践的波予想その5:どこに入るか

実践的波予想その4:当日に何を見ているか」の続き。
これが一番大事!
だいたいこんな感じです。
【2ft、時々3ft、弱い、遅い】Blacks Beach
理由:Blacksは早くて巻いて他より1ftぐらいサイズアップするから。普段は早くて巻きすぎなので、ちょっと弱くて遅いぐらいの波だと逆に乗りやすい。
【3ft、La Jolla Shoresでclose outが多い】Del Mar 9thか11th
理由:リーフだとclose outしないから。空いてるリーフならどこでもOK。
【5ft以上、荒れてる】Calumet Park
理由:Calumetはブレイクする必要条件が他より多く、波数が少ない傾向があるから。滅多に行かない場所ですが、選択肢としては貴重。
【3ftぐらい、普通】Hospitals
理由:太陽が昇るにつれてLa Jolla Shoresは混むので、近くの空いてて、その時に行きたいところに行く。
【3ft以上、小雨】Swami's
理由:Swami’sは3ft以上じゃないと楽しめないが、人気で混んでいるので普段はいかない場所。小雨だったら空いてるので(但し健康管理は自己責任)。
【どのポイントもあたってる】Oceanside Harbor
Surflineでサンディエゴ全域が「Fair to Good」になっている状態。こんなときはサーフィン人口が一気に2倍ぐらいになります。
理由:空いてるから。オーバーヘッドのクリーンなシェイプでも、乗れなかったら意味なし。人気のcardiffなんていったら渋谷のスクランブル交差点みたいになってます。サイズがあがるとポイント毎の差も大きくなります。こんなときに場所を間違えるととっても悲しい。波質と混み具合を考えると、ここは最高。
【小さいsouthの波が混ざって少しジャンク】La Jolla Shores
理由:southスウェルをブロックするから。他と比較してクリーンなコンディションになります。
【強い南風が吹いている】La Jolla Shores
理由:La Jolla Coveが南風をブロックするから。
【波が荒れている】La Jolla Shores
理由:南風とsouthスウェルをブロックすることもあって、他よりクリーンな傾向があります。他がダメでもかろうじてできる事あり。
【very low tide】ScrippsLa Jolla Shoresの間。
理由:普段はclose outセクションですが、-1ftぐらいの干潮のときには乗れるセクションが出現。

実践的波予想その4:当日に何を見ているか

前回の「実践的波予想その3:前日までに見ているもの」書いた事に加えて、以下の点を考慮します。
・早朝の日の出サーフィンでの実感: 基本的に朝イチにLa Jolla Shoresに入ってから、一度家に帰って一息ついてから第2セッションに向かうのですが、朝の感じで、ここだったら綺麗に波割れるかな〜、みたいにして第2セッションの場所を決めます。これが結構あたります。詳しくは次回。
・時間帯: 平日の場合、朝6時半〜9時ぐらいで、朝イチサーファーが仕事か学校に向かうので、9時過ぎぐらいを狙っていくと、場所によっては朝イチより空いています。
・目視レポート: レポートの結果が良い(Fair以上)と、混雑するので、あえて外すことがあります。
・リアルタイムの風向きと強さ: 天気予報のサイト http://www.wunderground.com/ を使ってます。surflineよりも精度が高い。しかも風と雨雲レーダーはほぼリアルタイム。

雨雲を見ながら、北から来てるから、南で入ろう等と決めることもあります。

風は本当に非常に重要です。サーフィンと風向きの関係」御参照。surflineの予測よりもリアルタイムの風速データが小さいときが狙い目。空いてます。
・リアルタイムカメラ: surflineの有料会員のみ。いくつかのサーフスポットで提供されています。波の様子はわかりにくいですが、波に乗れているサーファーがいるか、混んでいるか、がわかります。サンディエゴではSwami'sのカメラが一番わかりやすい。Swami'sがこの程度だったら、あそこは結構いいかも等。

・Buoyデータ: リアルタイムでないのが残念ですが、だいたい2時間毎に更新されます。予測値よりも直近の実データの信頼性の方が高い。特に波の方角はこのデータが一番使える。

潮汐: 潮位と、満潮→干潮/干潮→満潮のどちらか。「サーフィンと潮位の関係:潮が大きく引いているときは避ける。」「満潮→干潮、干潮→満潮、のどちらの波がいいのか。」御参照。潮位を見ながら、いま入ったら海にいる間にコンディションあがるかなー、等。
こういったことを総合的に判断して、どこに入るか、という事は次回に。

実践的波予想その3:前日までに見ているもの

実践的波予想その2:数時間単位の波予測が大事」の続き。
ここから、surfline(http://www.surfline.com/)の宣伝部長みたいになります。
まず、このエリア単位のダッシュボードを見て、1週間先までのswellがどう来るかを頭に入れておきます。

何を見ているかというと、surflineのこの画面で、
・波のサイズ
・波の方向
・波の種類の組み合わせ(例えば1ft from SW+4ft from W)
・風の強さと風向き
を見ています。
あとは、毎日、朝7時頃と昼12時半頃に更新される目視レポート(↓)を毎回チェックして、実際に波がどう来ているかを頭に入れます。

結局のところ、この目視レポートが一番役立ちます。
尚、目視レポートは、毎日波をチェックしているプロが見ているわけですが、見ている時にたまたま良い波が来ていた(またはその逆)、があるので注意。あとは、私はショートしか乗らないのですが、波小さいけどロングだったら乗れるからpoorじゃなくてpoor to fair、みたいにする傾向があります。つまり、ショートボーダーにとっては波が小さいときは、実際よりも評価が高い傾向があります。
波を予測するアルゴリズムは、エリア単位(例えばSouth San Diego)ではかなりの高精度ですが、サーフスポット単位(例えばSwami's)でみると精度が低い。
surflineがどうこうというより、サーフスポット単位の予想は、変数が多すぎるので、そもそも自動予想に無理がある。
surflineの予想が外れる、と言う人は、↓のサーフスポット単位の三日間予想を見ていることが多いです。

そして、当日に何を見ているかは次回。

実践的波予想その2:数時間単位の波予測が大事

実践的波予想その1:波予想がなぜ必要か。」の続き。
私は現在、いつでもどこでもサーフィンできる、というとっても贅沢な生活環境にいて、実際に毎日サーフィンしてます。多いときで一日3セッション。
したがって、私にとっては、数日先の波予測は重要ではなく、
当日と翌日の、サーフィンスポット単位で、3時間単位程度の波予測が重要です。
私の環境は極端ですが、これは他の人にとっても同じはずで、1週間先程度まで、そのエリア(例えばサンディエゴ全域)で波のサイズがありそうか、という程度であれば、結構な精度で、波予測サイトで入手できるので、
さあ、明日/これから、どこに行くか、というのが大事。
行ったところはイマイチだったけど、そこから車で10分のところが最高だった、なんていうことは良くあります。
どうやって予測しているかというと、情報源は殆どsurfline。私は有料会員になってます。
http://www.surfline.com/
たかだか数ドルのことなので、有料会員をお勧めします。月に数回しか海に行けない人だったら尚更、少しでもいい波に乗りたい。
さらに具体的な方法は次回に。

実践的波予想その1:波予想がなぜ必要か。

(私みたいに)サーフィンに入れ込む人の多くは、自分で波を予測しはじめます。
波の予測は純粋な科学で、勉強すればそれなりにあたりはじめるので楽しいのですが、楽しいからじゃなくて、必要なので予測します。
少しでも良い波に乗ろうと思うと、波情報サイトの目視レポートでは頻度が不十分なので、自分である程度予測せざるを得ません。
ある程度上達すると実感するんですが、うまくなればなるほどサーフィンは楽しくなるので、もっとうまくなりたい、でも、いい波に乗らないと全く上達しません。
たまにしか海に行けないサーファーが「横に滑る」ことができるようになるには」に書いた通り、
サーフィンの上達は、海に入った回数ではなく、ボートの上に立った回数でもなく、
「自分のレベルよりちょっと上の良い波」にのった回数に正比例します。
だから、良い波で、かつ、空いてるところを探して入ります。
私がどうやって波予想してるかは次回以降に。

LAのサーフポイント:Lower Trestles(ローワートレッスルズ)

世界的に有名なカリフォルニアの波。LAとサンディエゴのちょうど中間ぐらいにあります。
サンディエゴの波(冬と夏の違い)」にも書いた通り、south swellが中心となる南カリフォルニアの夏の代表的なサーフスポットです。
日本人がサーフトリップで必ず寄るところで、いついっても日本人サーファーが必ずいます(私も日本人ですが)。
Lower Trestleに行く方法は北側と南側からの2パターン。
※以下の説明は、I-5を南から北に向かった場合です。
北から:シャワー・トイレなし。Exit72「Cristianitos Rd」を出たすぐのあたりに路駐。サーファーがたくさん路駐しているのですぐにわかります。ちなみに、そこから車で1分ぐらいのところにRip Curlのアウトレット店があります。車を歩いて徒歩でI-5を越えると、ビーチの方に向かう小道があります。
南から:シャワー・トイレあり。Exit71「Basilone Rd」に入って左折して、I5を越えて、そのまま道なりに南に向かうと、Beach Accessという矢印があるので、そこを右折すると、San Onofre State Beachの料金所なので、そこを過ぎてビーチに降りて駐車。確か10ドルぐらいですが、State Park Passが使えます。
2パターンともに駐車場所から徒歩15分ぐらい。私はいつも南から行ってました。南からの方が若干早いみたいです。
非常にわかりにくいですが、南から、ポイントが以下のようになってます。
・San Onofre(サンオノフレ)
・Church(チャーチ)
・Middles(ミドルス)
・Lower Trestles(ローワートレッスルズ)
・Upper Trestles(アッパートレッスルズ)
State Parkの駐車場の目の前がSan Onofre。すごくいい波に見えますが、ショートボーダーの場合はここは素通り。入ってみると厚くて遅い(ロング向き)。San Onofreの方が(ショートボーダー的に)他より波が良い、という事はまずないです。
San Onofreから北に向かってビーチを歩きはじめてすぐに人がそれなりにいるところがChurch。
そこを過ぎてちょっと人がまたかたまってるところがMiddles。
さらに歩いて、ちょっと海岸線がでっぱってるところがLower Trestles。Rincon(リンコン)Malibu(マリブ)と地形の雰囲気が似てます。
その先に人がまたかたまってるところがUpper Trestles。
駐車場所から結構歩くし、これという目印がないのでわかりにくいですが、下の写真がLower Trestle。
このときはサーフィンの世界大会してました。ケリー・スレーター優勝。


Lower Trestleから見たMiddles。奥に見える黒い点々がサーファーです。距離感がわかるでしょうか。

下の写真の奥に見えるヤシの木のあたりがChurch。キャンプ場になっていますが、ここは軍の関係者じゃないと入れません。

Lower Trestleは超人気ですが、以下の理由から、少なくともカットバックができるぐらいのレベルじゃないとお勧めしません。
・非常に混んでる。
・ポイントブレイク。上級者との波の取り合い。
・かなり浅いリーフブレイク。
他に波がなくてここだけブレイクしている時などは、初級者レベルでは、1本も乗れないと思います。
そんなときは、Middlesへ。Lower Trestleより波質は落ちるものの、十分に良い波でそんなに混んでないです。

サンディエゴの冬と夏のサーフィンとベストシーズン

かなりの違いがあります。まとめると、サンディエゴのサーフィンは冬の季節がベストシーズン。
人によって微妙に違いますが、だいたい11月〜2月が一番いいみたい。
【水温】
夏:結構冷たいけど、4mmのウェットスーツがあれば、あとは慣れ。普通に上半身裸+海パンでやってるアメリカ人もいます。
冬:冷たいというか凍える(4mmの場合)。ブーツとフードは必須。僕のように300回ぐらい使ったぼろぼろのウェットスーツでやってると、体がブルブル震えてしまって2時間以上できません。
【水の色】
夏:透明
冬:うすい緑色
【波のサイズ】
夏:とっても小さい。flatの日も多い。
冬:だいたい3ft前後。時々オーバーヘッド。
【波の頻度】
夏:サーフィンできない日が多いです(ショートの場合)。
冬:ほぼ毎日サーフィンできますが、雨の日も増えて、少なくともその日と翌日はサーフィンできません。
【波の方角】
夏:south
冬:north west
【混み具合】
実感としては3割ぐらいでしょうか。夏の方が混んでます。それに、夏の方が初級者が多い。
【砂浜の面積】
夏:狭い
冬:広い
【砂浜の石】
夏:少ない
冬:多い

さらに詳しくはこちらをどうぞ。
サンディエゴの海にサメはいるか。
サンディエゴの波(冬と夏の違い)
サンディエゴと雨と下水道とサーフィン
サンディエゴと海洋汚染
サンディエゴの海水温とウェットスーツ
海水の色と透明度:透明のときと濁っているとき