ドルフィンスルーのコツ

サーフィンで沖に出るときに向かってくる波を潜ってよける動作の事を、日本語だとドルフィンスルー、英語だとduck diveといいます。

見た目はduck diveですが、感覚的にはドルフィンスルー。向かってくる大きな波にすいっと入ると、イルカになった気分。

ドルフィンスルーは初心者サーファーにとっては相当に壁が高い。でもこれができないと波のサイズがちょっとでもあがると沖に出れません。つまり、楽しくない。
逆に言うと、波が大きいときは、初心者だと岸の近くに何度も流されて沖に出れないので安全。危険度の高いスポーツの割に初心者に怪我が少ないのはこれが理由じゃないかと思ってます。

つい最近、「あなたのドルフィンスルーはダサイわよ」と言われてショック。ダサイということは、フォームが美しくないということで、いまだに私もへたっぴです。

他のサーファーがやってるのを見ると簡単そうなんですが、どうして難しいかというと、水面下にもぐっちゃうので、うまい人がどうやってるか見えないから。それと、サーフィン本で、ドルフィンスルーをちゃんと解説してるものがほとんどないことも原因だと思います。
私の場合、上級サーファーの友人に、こうやるんだよ、と身振りで(陸地で)見せてもらってから上達しました。

ドルフィンスルーをする上で、一番重要なのは、実は、ドルフィンスルーをしないで済むタイミングで波を抜けること。
体力を使うので、できたら避けます。波のセットの間隔を見計らって、一気に沖合に出る、というのがベスト。
それでもドルフィンスルーをしないといけないときは、一番いいタイミングで波のフェイスに突っ込みます。つまり、波が崩れる前に、斜面になっているところにすいっと入るわけです。波がいくら大きくても、崩れる前であれば簡単に向こう側に抜けることができます。フェイスであれば本当にとても簡単で、イルカになった気分になるのはこのとき。
崩れた直後でパワーのあるときが難しい。

ドルフィンスルーは、①沈める+②キックする+③ボードを起こして波の裏側に通り抜ける、という3つの連続した動作から構成されていて、
③が一番感覚的で、他のサーフィンサイトであんまり解説されてません。

③を言葉で書くのは難しいんですが、ボードを掴んで、グイッとすくう感じ。
波は直線じゃなくて楕円形に崩れて海の表面をへこませるわけですが、この楕円形にあわせて、ボードを起こします。
楕円形なので、直線に浮上しようとすると波に捕まっちゃいます。